2018.04.17

長期エネ戦略

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本日は長期エネルギー戦略における足元課題について、産経さんの記事をご紹介します。

2050年に向けた長期エネルギー戦略で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーが主力電源と位置づけられた。安全性を高めた次世代炉など、原発の技術開発を進める方針も示した。

この長期戦略は、化石燃料に依存する現在の電源構成を見直し、脱炭素化を促すのが目的だ。

水素などを含めて多様な電源の選択肢を示したのは妥当だ。しかし、いま直面している多くの課題をどう解決するかという道筋は示されていない。

主力電源とした再生エネは、高コストで安定性に欠ける。原子力規制委員会による原発の安全審査は大幅に遅れており、再稼働は思うように進んでいない。司法判断でこれが阻まれるリスクもある。将来の戦略は、現在の延長線上にあることを忘れてはなるまい。

政府は今夏をめどに、30年に向けた中期的なエネルギー政策指針であるエネルギー基本計画を約4年ぶりに改定する。経済産業省の有識者会議がまとめた今回の長期戦略は基本計画に反映させる。

地球温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」に沿い、政府は50年に温室効果ガスの排出量を80%削減する方針だ。この実現のために再生エネについては、経済的に自立した主力電源化を目指すとした。

 

現在の再生エネは電力会社が固定価格で買い取り、標準家庭で年1万円近くを負担する制度に支えられている。その自立を図るには高効率で安い蓄電池の開発や送配電網の整備などが不可欠だ。

温室ガスを排出しない原発を脱炭素化の選択肢とし、将来にわたって技術開発や人材の確保を促すことも明記した。

そのためにも政府は、安全で機動性が高い小型原子炉などの開発を積極的に支援すべきだ。長期戦略は原発の建て替えや新増設に言及していないが、その環境整備が肝要なことは論をまたない。

30年以上先のエネルギーの将来像は極めて不確実性が高い。エネルギー市場は、国際情勢などにも大きく左右される。このため、長期戦略では具体的な電源構成目標の提示は見送った。しかし、海外に資源を依存する日本にとって、原発や再生エネは貴重な国産電源でもある。バランスの取れた電源構成を実現することが、暮らしや産業を支える電力の安定供給には欠かせない。

この記事にもあるように、太陽光発電に限らず、再生可能エネルギーは発展途上の技術ですので、今後も経済産業省における中長期エネルギー戦略や、エネルギー需給見通しに注目していった方が良いでしょう。

 

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